視覚に障害のある方へインスタコードの使い方説明

インスタコードは視覚に障害のある方も使いやすいと評判なのですが、残念ながら画面を見ながら操作する設計になっており、しかも説明書も図解が多いため、独学で弾き方を身につけるのは難しい製品です。

こちらのページでは視覚に障害のある方にも使い方を理解していただけるよう、文字のみで使い方を説明します。

皆さんのフィードバックをいただきながら、少しずつ内容を充実していきたいと思います。

パーツの名称と持ち方

本体は、三角形の先が伸びた形状をしており、細く伸びた部分が、ギターの「ネック」に相当します。

通常はネックを左側に向けて使います。
逆に向けて弾く「左利きスタイル」もありますが、利き手に関わらず、右利きスタイルで弾く人が多いので、ここでは右利きスタイルで説明します。

本体の持ち方は、まず左手の手のひらを上に向けて、その上にネックを乗せて下さい。

その状態で手を握るとボタンを押せますが、本体を上に向けているとボタンに指が届かないので、ボタンが体の正面方向に向くように本体を立てると、ボタンを押しやすくなります。

ネックには3列7個ずつ並んだ、21個のボタンがあります。

その右側にはディスプレイがあります。

ディスプレイの次に6本の細い棒が並んでいます。これがギターの「弦」やピアノの「鍵盤」に相当する「パッド」です。ボタンを押さえながらパッドをはじいたり叩いたりして演奏します。

パッドの右側、丸いくぼみの中に「十字キー」があります。十字キーは上下左右と中央ボタンがあります。

十字キーの左右は、キーを変更します。
十字キーの上下は、音色を変更します。
十字キーの中央を押すと次の音色グループにジャンプします。

本体右側の側面にボリュームノブがあります。

ボリュームノブの右にはUSBタイプC端子、左にはイヤホン端子があります。

ご使用前の準備

ボリュームノブを右に回すと電源が入ります。室内だと最大ボリュームの7~8割がちょうど良いと思います。

初期状態では、電源を入れただけでは音は鳴りません。

電源を入れたらまず十字キーで演奏スタイルを選択します。

ギターのように抱える「ホールドスタイル」は、右ボタンを押します。
机に置いて琴のように弾く「オンデスクスタイル」は、左ボタンを押します。

視覚に頼らない場合は、ホールドスタイルをお勧めしているので、電源を入れたら右ボタンを押して下さい。

しかし、このように毎回スタイルを選択するのは面倒なので、決まったスタイルで起動できるように設定しましょう。

スタイルを選択した後、十字ボタンの中央を長押し(約1秒)すると設定メニューが開きます。

ここで下ボタンを5回、中央ボタンを1回押すと起動時のスタイルを選択できます。

次に下ボタンを1回、中央ボタンを1回押すと右利きのホールドスタイルに固定できます。

一旦電源を切って、もう一度電源を入れると、次からは演奏スタイルを選択しなくてもすぐに演奏できるようになります。

各種ボタンの位置と役割

21個のボタンの中央には突起があります。そこに左手の中指を置いて下さい。

21個のボタンの右側には四角い画面があります。タッチパネルになっていないので触れても問題ありません。

そのさらに右には6つのパッドと呼ばれるパーツがあります。これを弦のようにはじくと音が鳴ります。

6つのパッド一つ一つにはギターと同じように音程が割り当てられています。

パッドのさらに右には丸く沈んだパーツがあります。これは上下左右を示す十字キーになっていて、中央の突起にもボタンが割り当てられています。

上下は音色変更、左右はキーの変更。

音色には数字が割り当てられているのですが

0番台はギターのようにはじいて弾く奏法のグループ

10番台はパッドをピアノのように叩いて弾く奏法のグループ

20番台はパッドを押さえながら弾いてボタンを押した時にコードチェンジする奏法のグループ

30番台はパッドとボタンそれぞれに音が割り当てられている音色のグループ

さらに40番以降に自分でカスタムした音色を割り当てることができます。

中央ボタンを押すと、次の音色グループにジャンプします。

コードボタンの役割

左の21個のボタンの役割について説明します。

中央のボタンを中心に3列の大きなボタンが並んでいます。これらはテンキーの役割になっています。

中央の列が左から4,5,6、下(手前)の列が1,2,3、上の列は少し特殊で、7,3b,7bです。

※アルファベットの「b(小文字のビー)」は音楽記号フラットに形状が似ていて、多くの楽譜サイトではフラットを「b」で書く場合が多いので、ここでもbを使います。

まず、1から6の位置を覚えましょう。1から6には基本的なコードが割り当てられています。

この数字ボタンを押さえながらパッドをはじくと音が鳴ります。

6の隣に大きなボタンがあります。これはスワップボタンと呼びます。記号は「~(波線)」で表記します。

スワップボタンは、音楽的に言うと「メジャーとマイナーを切り替える」ためのボタンです。

1から6のボタンを押しながら、スワップボタンを同時押した場合と離した場合とで音の違いを比べてみましょう。

スワップボタンは、ちょっとおしゃれなコードを弾く時に使います。